圧延
黒皮鉄板について調べていく中で、熱間圧延により鉄板の表面が変質されてできたことが判りました。
では、その圧延とはどういった加工法でしょうか。
圧延とは、金属の変形する性質を利用した塑性加工を代表するもので、材料を回転する2本のロールの間に材料を挿入して引き延ばします。
連続して一様な厚みの製品ができるので、大量生産が可能です。
また圧延には熱間圧延と冷間圧延とがあり、金属が硬化しない再結晶温度以上の温度で圧延することを熱間圧延といいます。
前回の黒皮鉄板は、熱間圧延の工程で表面が大気中の酸素と化合して酸化被膜を形成することで生まれます。
赤錆の防止効果が高いかわりに製品の肌質は粗く、光沢が無く寸法精度が低いのが特徴です。
冷間圧延とは、室温のまま材料を圧延する加工法で、製品の表面はなめらかで、光沢があり、寸法精度が良いのが特徴です。
普段目にしている自動車で、近年多く使用されているハイテン鋼(高張力鋼)など、圧延によって生み出されているのですね。